豊里地域づくり
幻の郷土料理、文化庁から認定
【100年フードとは】
「世代を超えて受け継がれ、長く地域で愛されてきた食文化」を文化庁が「100年フード」として認定し、末永く継承することを宣言する取り組み。日本全国から応募のあった212件に対し、有識者委員会による審査を行った結果、認定基準を満たした131件が認定されました。宮城県では「はらこめし」とともに2件登録されました。
~認定基準~
①地域の風土や歴史・風習の中で個性を活かし創意工夫され、育まれてきた地域特有の食文化
②地域において、世代を超えて受け継がれ、食されてきた食文化
③地域の誇りとして100年を超えて継承することを宣言する団体が存在する食文化
【けの汁】
毎年1月中旬、豊里町二ツ屋地区でのみ作られている幻の郷土料理。大根やじゃがいも、タケノコ、焼豆腐、油揚げ、わらび、ささげなど十数種類の材料を使い、味噌や醤油で味付けをしたもの。江戸時代後期、二ツ屋地区に移り住んだ盛岡藩の領民が始めたとされる固有の食習慣で、小正月の習慣として今も受け継がれています。「カユの汁」とも呼ばれ、昔あった飢餓を思い出し、当時の辛苦を忘れないよう米飯をやめ、正月16日だけカユと汁を食べ、昔の苦を偲ぶ習慣が今に残ったことが語源と言われています。
豊里公民館では、これまで「軽トラ市」や「フードマラソン」などのイベントで、
全国の皆さんに「けの汁」をご紹介してきました。
「すごく美味しいし、身体によさそう」「疲れた身体に染み込む!元気になる!」
「いくらでも食べられる」「絶対また食べたい」など、たくさんの感想をいただきました。
そして、イベントや取材でいつもご協力いただいている二ツ屋地区の皆さんに、
今回の認定の報告と、認定書をお渡ししてきました!
豊里町民でさえも、なかなか手に入らない幻の「けの汁」。
二ツ屋地区の各家庭で愛され、受け継がれてきた故郷の味です。
この認定をきっかけに、もっとたくさんの人に知ってもらえたらと思います。