宮城県登米市・豊里コミュニティ推進協議会

豊里にあがらいん
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豊里地域づくり

『豊里の世界遺産』第3号決定

豊里の世界遺産 第3号 

無形文化遺産の部 ★★★(星3つ)

上町法印神楽

上町法印神楽は、豊里町稲荷神社の例大祭に奉納されてきた神楽で、県指定無形民俗文化財にもなっています。稲荷神社が現在の場所に移されたのは寛文2年(1662)と伝えられており、上町法印神楽は、旧暦の9月15日に山伏の法寿院が中心となって、開拓の竣工と豊作を祈念した例祭を行った際、奉納されたものが始まりといわれています。

 

 法印神楽は、東北地方独特のものとして出羽三山などの各地の霊山で修行する山伏などによって伝えられてきたもので、上町法印神楽もその一つと考えられています。もともと神楽は仏教的な信仰色の濃いものでしたが、長い年月や時代の政策などにより、神道的な形となって現在に伝わっています。上町法印神楽は、神話などを題材に舞人が「カンナギ」というせりふを、胴取りと呼ばれる太鼓打ちが神歌を唱え、それにあわせて笛が曲調を奏でます。現在は、毎年10月の体育の日の前日に開催されている稲荷神社の例大祭に奉納されています。 出典:登米市HPより転載

 

上町法印神楽(宮城県指定 民俗文化財 民俗芸能)

江戸時代中期以降に稲荷神社の別当であった「法印(山伏・修験者)が加持祈祷の一様式として舞った」のを始まりとしている。登米十法印として神楽組を組織し、「北流古代御神楽」と称していた。浜神楽の系統に属する。現在は氏子の家督が受け継ぐものとして契約講で定められているという(高橋啓一・佐々木直守「上町法印神楽について」2004年)。2007年現在の会員は10数名で老練な指導者のもと、中学・高校生が参加する勢いのある会と感じた。※法印とは近世において密教僧や修験者であり、地域社会でまつる氏神の別当をつとめ、加持祈祷などを用い、災難・現世利益的な宗教活動をしていた(『日本民俗大辞典』吉川弘文館)。

2016年03月13日河北新報オンラインニュース掲載記事より転載

登米の神楽、今月末ベルギーで公演 ~昨秋、稲荷神社例大祭で奉納された上町法印神楽~

宮城県登米市豊里町に伝わる上町法印神楽が、近くベルギーで公演する。日本・ベルギー友好150周年記念事業の一環。東日本大震災から5年を迎え、東北の伝統芸能を紹介するため、女川町の「女川の獅子振り」などとともに出演する。

海外公演は国際交流基金が主催する。今月24、26日の2回、ベルギーのブリュッセル市とリエージュ市でそれぞれ上演予定。上町法印神楽は約20分間、「日本武尊(やまとたけるのみこと)」の演目を披露する。出演するのは上町法印神楽保存会の8人。公演で使う衣装などの新調費用は、豊里町住民らの寄付で賄った。保存会の高橋啓一会長(66)は「震災ではベルギーから被災地に多くの支援があり、まずはそのお礼をしたい。日本の文化の原点である神楽をベルギーの人に知ってもらいたい」と公演の日を待つ。上町法印神楽は江戸時代に修験者(法印)が神楽組を組織し、祭礼などで舞ったのが始まりとされる。太鼓と笛に合わせて舞手自身がせりふを唱えながら舞う。手の込んだ紙飾りの舞台も特徴。2005年に県の無形民俗文化財に指定。毎年10月、地域の稲荷神社例大祭で奉納されている。

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